Image by Jason Tester Guerrilla Futures台風が迫ってくると、どうしても「自分の乗る飛行機は飛ぶのか?」ということが気になりますよね。
実際には個々のケースによって異なるのですが、判断の基準となる一般論をまとめてみました。

「風速○○m以上は必ず欠航、それ以下は運航」のような絶対的な基準はない

欠航するかどうかの最終的な決定は航空会社が行う

欠航を事前に予測するのは不可能。欠航や遅延が確定するのは前々日~当日

台風の強風域では殆ど影響がない。天気予報で気にするなら暴風域かどうか

飛行経路に台風がある分には避ける事ができるので大丈夫

機材繰りによって遠く離れた空港に影響が及ぶことも

そして「欠航を予想する」ポイントは?


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「風速○○m以上は必ず欠航、それ以下は運航」のような絶対的な基準はない・欠航するかどうかの最終的な決定は航空会社が行う
飛ぶかどうかの基準は複雑なものです。

飛行機は離着陸時の横風に弱いので、単に風速の値だけでなく、空港での風向きがどうなのかが極めて重要です。そしてどのくらいの横風まで大丈夫かという基準値が、飛行機の機種によって違います。更には機種別の基準値に加え、航空会社によって内部の基準値が異なります。(A社は飛んでいるのにB社は欠航、というのもよくあるケースです。)
また、運用(後述する機材繰り)のパターン的に飛ばして大丈夫かどうか、といった天気以外の要素も絡んできます。

これらの基準を踏まえて、最終的に判断するのは航空会社です。天候が大丈夫そうでも、航空会社が飛ばさないと決定してしまえば飛びません。
端的に言ってしまえば、「飛ぶかどうかは一般の利用者には分からない」というのが実情です。

しかし、ある程度は予測しておきたいですから、そのあたりのポイントもこの記事で後ほど解説します。

欠航を事前に予測するのは不可能。欠航や遅延が確定するのは前々日~当日
前述のように基準が複雑である上に、台風の正確な予想自体が困難です。テレビで天気予報を見ていても、毎日予報の進路が変わっていきますよね。現在のスーパーコンピュータでもこれ以上の精度を出すのは難しいのだとか。

ですから、「台風が近づいていますが、今から1週間後の飛行機は飛びますか?」と聞かれても答えられる人は地球上にだれも居ません。仮に航空会社の運航担当者に聞いたとしても「うーん、むしろ俺らが知りたい」と言われるんじゃないでしょうか。彼らも情報を収集して飛ばせるかどうかを考えている段階です。

基本的に航空会社が運航の見通しを公式に発表するのは、早くても運航の前々日(2日前)です。
そして2日前の段階では「影響が出る恐れがあります」といった微妙な表現に留められている事が多く、最終的に欠航が確定するのは前日か当日になります。

台風の強風域では殆ど影響がない。天気予報で気にするなら暴風域かどうか・飛行経路に台風がある分には避ける事ができるので大丈夫
実際のところ、強風域で影響が出るケースは稀です。ましてや強風域の外では全くと言っていいほど影響がありません。(もちろん、台風以外の要因を受ける可能性は否定できませんが)

また、離陸してしまえば飛行ルートの途中に台風があっても避けて飛ぶことが出来ます。「沖縄に台風があるから東京~シンガポールが欠航に」なんてことはほぼ間違いなく無いと言っていいでしょう。

ですから、天気予報を見る上で気にするべきポイントは、発着する空港が暴風域に入らないかどうかです。

機材繰りによって遠く離れた空港に影響が及ぶことも
当然ですが、飛行機は空港に突然湧いて出てくる訳ではありません。あなたが乗る飛行機は必ずどこかからやって来るものです。
どこの航空会社でも1機の飛行機をやりくりして複数の便に使うわけですが、これを機材繰り(きざいぐり)といいます。
そして、天候などの問題でこのやりくりが破綻してしまうと「機材繰りのため欠航」という事になります。空港でこのフレーズを聞いたことがある人も多いと思います。

馴染みのない人にとっては分かりづらいかもしれませんね。では、具体的な事例で見てみましょう。

以下に関空を拠点にしている日本の格安航空会社、P社の10号機がある日に飛んだ運航経路を図にしてみました。この日の10号機は朝から晩まで、国内線の6便に使われたようですね。
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当然ですが、どこの航空会社でも「①便専用の飛行機」「②便専用の飛行機」…のように、ある便専用で飛行機を持っているわけではありません。①便の任務が終わったら折り返して②便として飛んでいくわけです。
ですから、①便が欠航してしまえば②便は飛べなくなります。

たとえば、あなたはこの日の④便(長崎→大阪)に乗る予定だったとします。
大阪も長崎も快晴で無風、飛行機の運航に全く影響なし!という状況でも、新千歳が大雪だと先行きが怪しくなってきます。

朝の段階で新千歳が大雪で、①便が飛べなかった(飛ばさなかった)というのでしたら10号機は大阪に居るので①・②を欠航にしてしまえば昼からの③~⑥便の運航には影響ありません。しかし、①便が飛んだあとに新千歳の天候が急激に悪化し、②便として出発できなくなればその後の③便以降は欠航になってしまいます。

もちろん、航空会社もこうなる事は避けたいので、天候から判断して朝の段階で①便・②便を欠航にし、③~⑥便のみを予定通り飛ばす事が多いです。
しかし、天候が急変する場合はこの限りではありませんし、どこかが悪天候だと影響を受けることがあり得るというわけです。

今回は北海道の大雪を喩えに使いましたが、もちろん台風など他の天災でも同様です。

「欠航を予想する」ポイントは?
最初に述べたとおり、確実な予想は不可能です。しかし、「もしかしたら飛ばないかも?」ということを予想するポイントとしては、発着する空港が暴風域に入るかどうかを天気予報でチェックするに限ります。

そして、欠航するかどうかの確実な情報を入手するには、2日前~当日に航空会社の公式サイトをチェックすることです。台風接近時は数時間に一度、公式サイトの運航情報ページが随時更新されるので、1日に何度かチェックしてみましょう。
当ブログの「航空便の運航情報リンク集(航空会社別)」も参考にどうぞ。

ポイントという割には当然のことですが、特に裏ワザ等があるわけではなく、本当にこれくらいしかないのです。